レジデンス日進の屋上へ上がってみました。
風が強く、私の髪の毛はさかだち、春だというのにとても寒い日でした。
日進市の町並みは輝いていて遠くのほうまでよく見えました。
近くの三ッ池公園の木々もすこしづつ芽吹いてきています。
わがレジデンス日進の前の道沿いに桜の古木が数本ありますがチラホラと花が咲き、満開ももう間近かなことを想像させられます。
二三日前、セルプセンターの総会があり、監事として出席しました。
このたび障害者自立支援法によるさまざまな変革、改革があり、一時はみな驚きましたがそれでも徐々に円滑な施行に向けての様々なプロジェクトチームによる研究が始まっていました。「工賃倍増」をめざして、いろいろな取り組みが始まっているのです。各作業所の熱意が伝わってきます。
わたしたちの施設でも「メイグリーンを考える会」が発足し、活発な意見が交わされるようになっています。
障害者が自立することを推し進めるにはみなが協力し合わなければできません。今回の変革がいい方向にむかっていければと思います。
名古屋栄の四つ角あたりにしだれ桜が美しく、もうすでに満開でありました。
春は確実にそこまで来ています。
施設へ戻ったとたん山のような書類にまた冬が来てしまいました。
3月 2008のアーカイブ
チンチョウゲの花
今朝、チンチョウゲの花が私の部屋に届けられました。
早春を感じさせる花で、お彼岸も過ぎるころに終わりとなり、やがて桜の季節へと移ってゆく、つかの間の春つげ花です。
昔、私の家・・・というより加藤家の庭はたいへん広く、石灯篭や大きなけやきの木、小さな池、イチジクの木、離れの家までありました。
屋敷の地所は本屋がまんなかにあり、その前に古い菓子工場、私たちの家、庭が全部つながっていて、名古屋駅から歩いて10分くらいの距離にあるにしてはうっそうと木が茂り、都会に置き忘れられた別世界のようでもありました。
そんな大家族の中で3歳にして身体障害と知的障害を持つようになった長男が暮らしているといろいろと問題を起こします。長男が育っていく中で、私はいつも気が休まらず、なにかがあると心が折れそうになる日々でした。
庭の一角にチンチョウゲの木が2~3本あって、春ともなると、馥郁(ふくいく)たる高貴な香りに私はいつも慰められました。どんなに苦労していても「また頑張ろう」と気をとりなおしたものでした。
いろいろと懐かしい花をいつも届けてくださる利用者のお母さんたち・・・。
私はこれまで数えくれないくらいの人々に支えられ、囲まれて、こんな年になるまで生きがいを感じながら暮らしています。
支えられるだけで何もできない私ですが、私はみなさんの幸せを祈りましょう。
不景気
日本の株はこれからどのくらい下がるだろうか。トレーダーをやっている知人に聞くと8000円までいくかもしれないとのこと。
まさかそこまで・・・とは思うが現在の日本国内の政治的な情勢を考えるとあながちあり得ない話ではない。
アメリカのサブプライムローンと同様の問題として、日本では改正貸金業法の問題がある。
武富士4821億、アコム4379億、アイフル4112億、プロミス3782億。それぞれ赤字を出している。
サラ金がいいとは思わない。行き過ぎたローンが消費者を苦しめていることは事実だ。
だが、これらの金融業者が消費者の旺盛な消費を支え、景気に貢献してきたことは間違いない。
一説では上限金利が23%、実際には20%となったために、今後、GDPで2兆1000億円の引き下げ効果があるとの試算がある。
問題は消費者ローンが証券化されて販売されていることだ。
消費者ローンでは違法も含め、無理に低所得者にお金が貸し込まれる。その後、価値の低い証券としてパッケージ化が行われ、それを投資家が購入していた。
サブプライム問題と本質的に変わらない。投資家は主に地銀、信金、信組で大きな損失が発生しているという。
これから金融機関の貸しはがしなどが再現されなければよいが・・・。
年金の財源をめぐる消費税の増税議論、道路特定財源の時間切れ問題、相変わらず繰り返される政争・・・
社会不安はばらまき行政で一見後退しているかのように見えるが、
名古屋の都市部の空き店舗の増加をみていると景気回復というよりは大幅に景気が後退しているという実感が強い。
その一方で投資先を失った資金が新しい顧客を探してさまよう。
このところ、証券会社等の社会福祉法人に対する営業が強まっている。他の事業所に聞いてみても同じような営業が増えているらしい。
投資家の減少等で顧客を開拓しにくくなってきていることが、新規の投資家を探す動きにつながっているのではないか。
そういえば新東京銀行も破たん寸前だとか。中小企業を救済するための融資という事業はなかなか難しいものだ。
中小企業が活性化されなければ授産施設の仕事は減少し、製品は売れず、障害者の生活や就労機会は確実に委縮する。
ほんとうに日本の政治はなんとかならないものかと思う。
高齢者と知的障害者の小規模複合施設「メイグリーン」
名東福祉会では2008年4月より
高齢者と障害者とボランティアが地域で支えあう場として「メイ・グリーン」をスタートさせます。
高齢者の人たちが人と出会いさまざまな刺激を受け、趣味を生かしたり深めたり。
あるときは人を支え、あるときは支えてもらう。
メイグリーンに行けばそこで偶然に出会った人どうしが、高齢者や障害者の地域支援について、自分でもできる楽しいことを見つけられる。
肩肘はらずにひとりひとりに合わせた形で、様式にこだわらない地域福祉ができたら・・・。
そんな発想でメイグリーンの地域福祉活動を行いたいと思います。
●前期高齢者の文化活動の場として
いったん寝たきりになると、機能を回復することは並大抵のことではできません。
介護に対する福祉予算も膨大になってしまいます。
高齢者の生活の質(クオリティオブライフ)を考えれば、健康で生きていける寿命を延ばすことが重要です。
「和の国日本」は昔から、人と和むこと、人と和することを大切にしてきました。
介護という狭いとらえかたではなく、人が人を支えあい、生き生きと暮らせる「なごみの場」を作ることが求められます。
活動の柱は
1 生涯学習活動
2 ひとりひとりに合わせた健康運動
3 健康な食の実践活動
生涯学習は コーラス、演劇、短歌、絵、歌、小唄などの文化活動。スポーツといっても足湯につかりながら湯ったり筋トレなど長く安全に楽しめるスポーツ活動を取り入れていきます。
講師は地域の生活者。高齢者の健康寿命を延ばし、人とふれあうことができる充実した人生を楽むことが目的です。
●知的障害者が人に貢献できる場として
メイグリーンでは障害がある人が、一流のパティシエの指導のもとに、少量ですがこころを込めた一品をお送りします。
知的障害者のクッキー作りの試みが開始されたのは2008年2月から。現在、12名の障害者がメイグリーンを利用しています。
ひとりひとりの障害にあわせ、じっくり取り組むのが基本方針。
そのため注文を50袋もらっても、できあがりまで一週間も要するような場合もあります。
ですが、せいいっぱい努力していいものをつくっていきたいと思っています。
知的障害者が地域で自立するためには人に喜ばれる役割があることが何よりも大切。たとえその金額は少なくても、感謝されて生きていけることは誇りです。
●障害児の親の学習の場として
障害があるこどもが成長するためにもっとも必要なのはしっかりと前をみすえて歩む親の存在。
親を支える活動は障害児福祉の基本中の基本。
メイグリーンでは日々の具体的な活動の中から、親どうしがさりげなく、明るく、きめ細かく、楽しく親どうしが支えあう場としていきたい。
そのために定期的に福祉や療育の専門家を招いたり、専門書を輪読したり、情報交換も行って行きたいと考えています。
●ボランティア活動の拠点として
無償で人々に貢献したり、自分で何かをつくって発表するような活動を求める人たちが増えています。
ボランティアというような献身的で犠牲的な立場ではなく、自分自身も学び、楽しみ、和みつつ、人の役に立つ。
コーラス、演劇、ピアノ・・・。
高齢者と知的障害者だけではなく、一般の人たちも学びあう。あるときは教師として、あるときは生徒として。
やりがいと生きがいのある充実した生活。そうした暮らしを求める人たちが増えています。
メイグリーンでは、新しいタイプのボランティアの活動の場を造っていきたいと考えています。
人と人が自然に支えあい、自然に学びあう。
そうした新しいタイプのボランティア活動の拠点として、メイグリーンは出発していきたいと考えています。