12月20日は日進市の福祉基本計画について検討する絵画行われました。
自立支援法が発表されて以来、私たちはたいへんとまどいましたが、なんとか危機を乗り越えた現在です。
多くの人の努力によって緩和策が続行されている中で、日進市の福祉第二次計画は見直しや新設を含めていろいろと要望したいことが多数ありました。
意見を書いて提出しておきましたが、市の担当者が分類して懇切丁寧に説明をしてくださいましたのでそれ以上私が発言することもなく終わりました。
障害のある人たちが地域の中で楽しく生活をしていけることこそ私の願いです。
以下の項目は私の思いを込めたものです。
○早期療育の支援体制、行動療育の確立を図ること
○学校教育における個を尊重した適切な教育支援体制をつくること
○支援つき自立生活を実現するため、介護給付・訓練等給付及び地域生活支援事業(ケアホーム等)の整備を行うこと
○障害程度認定審査会において、障害の特性に応じた審議がなされること
○地域住民への理解を深めるための、あらゆる活動を展開すること
12月 2007のアーカイブ
去る12月7日、愛知県知的障害者福祉協会では平成19年度永年勤続職員顕彰が豊橋市のホテルで行われました。
県下の200施設から約330人が参加し、最近の障害者自立支援法下の数々の問題について8分科会に分かれて意見交換と情報交換を2日間にわたって話し合われました。
昨年も、施設利用者の保護者がたくさん参加されましたが、今年は昨年にもまして多くの保護者が参加され
「施設と保護者の連携」
というテーマの分科会ほか、シンポジウムの中でも「ともに行き、共に学ぶ」ということで3人の親さんがシンポジストに登壇されました。
有意義な大会の中で、大森授産所の施設長、酒井光男さんと不肖私との2名に功労賞、10年以上勤務された65名の職員に感謝状が贈られました。
以上の記事が新聞に載りましたがので、その後、何人かの方からお祝いの電話やお言葉をいただきました。中に、とても感動したおはがきがありましたので紹介させていただきます。
※
中日新聞の朝刊21頁で知りました。功労賞おめでとうございます。
お元気なお姿も写真で見ました。
昭和45年には娘明美(昭和50年3月16日死亡)のことで大変お世話になりました。本当にありがとうございました。
助けていただいて感謝をしています。
このはがきを手にした私は、思わずジーンときてしまいました。40年以上も前に短期里親として数日お子さんを預かっただけのことです。
ほんの些細なことでも、必要なときに必要な援助をすることの大切さ、仕事冥利につきます。
こちらこそ、覚えていていただいてありがとうございます。
私が親の会の中で事務局長としてさまざまな活動をしているとき、特殊学級のある先生から
「加藤さんは恵まれた家庭の問題しかやっていない。もっと底辺の家庭のあることを知らない」
と批判されたことがあります。
後日、詳しく聞きたく思い、その先生を訪ね、お教えいただきました。
・・・・
知的障害の人どうしが結婚し、子どもが生まれた。育てることを知らない親は子どもが学齢期が来てもほったらかし。民生委員のお世話で学校に行けるようになってもまともには子どもを育てることができません。
それでも子どもはなんとか育っていきます。その後もここではかけない問題が次々起こっていることを先生はこれでもかこれでもかというぐらい私に言いました。それまでそういう家庭を本当に私は知りませんでした。
親の会活動は、親が集まって活動しています。そこのころの親の会活動は全国組織がようやくでき、名古屋の親の会も社会福祉法人化に向けて強く進みだしたばかりでした。
やはり、集まってくる親も、問題意識が高かったのかもしれません。地域の中で目を凝らしてみてみると、福祉に関心がもてない障害がある人たちがたくさんいることがわかります。
日本の福祉制度は申請主義といって、助けてほしいといわない限りなかなか福祉制度を利用することができません。行政の仕事といっても、そんなに人手があるわけではなく地域でいろいろな問題を起こしながら生活している知的障害がある人やその家族までなかなか手がまわるわけではありません。
民生委員がそうした人たちを支えるのですがやはりハンディがある人を支えるしくみがなければ、問題を通報するところでとどまってしまいます。
30年以上経過して、いろいろと福祉制度ができ、障害がある人も就職を支援する時代になったのですが、親の存在や考え方は子どもの幸せを根本的に左右してしまいます。
毎日のまわりの人たちの接し方で子どもたちは変わってしまいます。
福祉制度がどんなに充実しても、ほんとうに大切なのは家庭のあり方、一日一日の暮らし方です。福祉制度はそれを補うことはできますが、主役にはなりえません。
ご近所の人たちが小さなことから良いこと、いけないことをしみこむように教えていくことがなにより大切です。落語の世界のように。
今の世の中は50年前から比べると立派な家ばかりになりましたが、塀は高く、顔が見えず、車に乗ったまま出入りするばかりで、内向きに庭があってまわりの事に関心を持ちにくいような形に変わってしまいました。
全日本育成会の中央情勢報告によれば、親の会の活動目標として第一に子育て支援、第二に家庭支援をあげています。
児童デイサービスの不足を解消することと、障害のある子の放課後支援等、障害のある子ひとりひとりに合わせた特別支援教育を国に求めています。
この主張は、親の会活動が発足した当時、私たちが確認しあった目標です。50年前からこの問題はまだ解決していないことになります。
いっそ原点にもどり、心のこもった特別支援教育ができるようになるため、全国の親たちと再び手をつなぎたいと思っています。