最近は、古くなったアパートを現代のニーズに合わせて再生させるリノベーションが流行っているそうです。リノベーションとは古くなった建物を間取り等を大幅に改築してそれまでの価値以上の物を新しく生み出すように再生させる事。
出張中に、東京のある木造アパートは共同キッチンと共同リビングがあるリノベーションで生まれ変わったという番組を見ました。
住民たちは楽しそうで、そのアパートに帰って住人と何かいっしょに食べたり飲んだりしながら今日あった事などを話しています。疑似家族のようです。ちょっとメゾン一刻がめちゃくちゃおしゃれになったような不思議な空間でした。
日本漢字能力検定協会が発表した2011年を表す漢字は「絆」でした。今年もますます「絆」をコンセプトとしたサービスが優位に立つでしょう。
知的障害者の福祉の世界においては本来、「絆」は専売特許といっていいくらい大切な、大切な言葉だと思います。絆とは人と人を離れがたくしているものです。私たちの仕事は「障害者自立支援」ですが、自立とは集団の中で浮遊しているような孤立ではなく、<必要なときに必要な人とかかわる力を自ら持てるようにする支援>だと思います。言い換えれば、本人にとって有意義な「絆」をつくるための支援なのかもしれません。
絆を感じることができる時間づくり、空間づくり、人づくり、仕事づくり、街づくりを通して、地域の中に「絆」を張り巡らすことができればいいと思います。もっとも、絆でがんじがらめになって身動きが取れなくならないようにもしなければね。プロならば。