NHKの番組で「プロフェッショナル」という番組があります。その中で紹介されていましたが、旅館経営再建のプロと呼ばれる人がいます。
この人の特徴として、現場スタッフに経営会議に参加していただき、重要な項目も現場で決めてもらうという姿勢があります。
例えば、宿泊料金や旅館のターゲット(主なお客様層)などについて従業員に決めてもらいます。この人「どうしますか?」というのが口癖です。
もちろん、それまでに旅館経営に関する周到な準備を行い、現場の人たちが意思決定しやすいようにデータは整理しておき、会議に臨むくらいの事はします。旅館再生のプロとい言われるその人は、実際にはファシリテーター(学習の促進者)に徹するという立場で旅館の再生を行っているわけです。
物事を学ぶ時、<自分の意思で行動した結果どうなったかを体験する>ことが極めて重要です。主体的に行動したその結果は<自らの行動の結果=自らの成果>として学習することができます。言われてやった事は身に付きにくく、自ら動いて学んだ事は応用が効きます。
児童行動療育センターのスタッフの報告を読ませていただきました。
その中で、親や教師の人たちに、障害がある子どもの支援内容や支援方法を決定してもらうことが、良好な支援を家庭や学校でも継続するために重要である旨の記述がありました。ああ、児童療育のような専門的分野の療育方法の学習事情も、ビジネスの領域における人材育成も同じ事が底流に流れているのだなと思った次第です。