日本人ほど相手の事を考える民族は他にいないといわれています。
「はたらく」という言葉は日本語本来の意味は「はた」と「らく」すなわち周りの人を楽しませるという意味だそうです。
労働はもともとは英語のlaborから来ています。さらにその英語のlaborはラテン語のlaboro(努力する)ということばから来ているそうで、苦しみながら何かを成し遂げるという意味が強い言葉だと思います。ちょっと眉間にしわがよりそうな言葉です。
一方、日本語の本来の「はたらく」という言葉は周りの人を楽しませる事が第一。とても明るく、誰しも思わず笑顔になってしまう言葉なのだと思います。
「就労支援」・・・これは今の障害者福祉のキーワードです。障害者就労支援という言葉を漢字の分解をして意味を考えれば、障害がある人を、苦労をして稼ぐ場に就く事を支え援助するという事になります。この考え方にどこか私たち日本人が大切にしてきたものが抜け落ちているような気がしてなりません。
「ともにはたらく」
この言葉を本来の意味から考えれば、私たち施設職員の使命は、職員や家族、ボランティアが障害がある人とともに、地域の人たちを楽しませる活動に従事することだと思います。
工賃や売上は、確かに大切な指標ではありますが、こうした活動の本質はなかなか数値に表れてきません。会計報告とはそうしたものだからです。でも、確かに、名東福祉会の各施設の現場では「ともに楽しむ事」を大切にしてきました。
今は円高・デフレで利用者が作ったものが売れない時代です。でも「周囲の人を楽しませる事」が本来の日本の就労支援の在り方のはずです。「楽しさ」をキーワードに、私たちは自信を持って日々の施設活動を続ける事が大切なのだと思います。