介護保険への統合が凍結されて久しくなっています。
経団連は若年層からの介護保険負担を理由に反対しています。
高齢者福祉団体は障害者支援費が介護保険統合に統合されるとパイが少なくなるために反対しています。
肝心の障害者施設経営者も多様な福祉サービスの提供者が参入してくることを恐れ、統合に反対しています。
ものごとをシンプルに考えればより多くの人が支え合った方がよりよい障害者支援ができます。
より多くの人が支えるという意味では福祉目的税もあるでしょう。
ただ、税は予算によって執行される点が保険と大きく違います。
財源が税になるとどうしても国によってサービス提供の枠がはめられます。
障害者自立支援法は介護保険との統合を視野に入れて設計されました。
介護保険による障害者自立支援を行う方が多様な参入を促すことができます。高齢者福祉サービスの実態を見れば明らかです。
支援費を義務的経費とし、国が必ず支払われなければならない費用としたことは評価できるものの、制度の先行きの不安が大きいことは否めません。
現状では介護保険への統合ができないまま支援費報酬の請求事務が複雑になっただけです。
肝心の介護保険も半分は税で補填されているため本当の意味で保険ではありません。
また、違法な介護保険請求をする事業者も後を絶たちません。
肝心の介護保険制度そのものも将来の維持が難しいため、統合の前に介護保険そのものも見直す必要がありますが・・・。
制度について建設的な議論がされないまま時間が経過すればするほど、町の中で放置されている障害がある人たちの暮らしがきしんでいきます。