遅まきながら明けましておめでとうございます

今日の福祉情勢は「寒中の日だまり」のような日々です。アメリカと経団連の圧力で、昨年末に突然降って湧いてきたTPPのように、長期間にわたるデフレ政策がまたまた採られようとしています。デフレになると
・物価が下がるので障害がある人の生活は割と楽になる
・施設は当面の人件費が上がらないのでなんとか経営を維持することができる
・土地代が下がるので場所を確保しやすくなる
など、障害者福祉にとっては寒空の下、日だまりの中に佇むことができるような状況があるため、福祉関係のみなさんがあまり政治に対する怒りが湧いてこないという問題があります。でもこのままでは障害がある人も支える人も先が見えない不安のある日々を過ごさなければならない事になります。

障害者福祉が目指すべき道は、
1 障害があっても一般の職場で働く
2 生活はいつでもどこでも福祉サポートを利用できる
というのが理想です。そうした役割の分担を容易にするため、家庭と働く場と生活の場を統合的につなぎ、高い技術力を持った
3 個人の生活史を通した教育福祉機関
が必要です。現在の政策を続けていると企業が弱くなり障害がある人が働く場がありません。障害がある人の生活力が低下するため福祉サポートには利益が出ません。その上に成り立つ教育福祉機関の充実もありません。

そうした長年にわたる福祉不況の中、名東福祉会は、新しい時代にふさわしい新しい入所施設づくりにとりくんできました。これからもケアホームをつくり生活の場の充実に努めていきます。

就労の場については就労支援をベースとしつつ、農作物や食品、飲食店経営や企業連携など、地域の中でしっかりと根付いた活動に力を入れていきたいと考えています。

そして最悪の環境の中ではありますが、児童の行動療育と成人の相談事業を通じて教育福祉に力を入れていきます。この分野は制度が変わったからといってすぐに対応できるものではないため、今から力をいれていかなければなりません。

今は厳しい時代ですが、これに耐え、研鑽の努力を惜しまず、時代が変わった時に一気に羽ばたけるよう力を蓄えていきたいと考えています。