高齢者と知的障害者の小規模複合施設「メイグリーン」

名東福祉会では2008年4月より
高齢者と障害者とボランティアが地域で支えあう場として「メイ・グリーン」をスタートさせます。
高齢者の人たちが人と出会いさまざまな刺激を受け、趣味を生かしたり深めたり。
あるときは人を支え、あるときは支えてもらう。

メイグリーンに行けばそこで偶然に出会った人どうしが、高齢者や障害者の地域支援について、自分でもできる楽しいことを見つけられる。
肩肘はらずにひとりひとりに合わせた形で、様式にこだわらない地域福祉ができたら・・・。
そんな発想でメイグリーンの地域福祉活動を行いたいと思います。

●前期高齢者の文化活動の場として

いったん寝たきりになると、機能を回復することは並大抵のことではできません。
介護に対する福祉予算も膨大になってしまいます。
高齢者の生活の質(クオリティオブライフ)を考えれば、健康で生きていける寿命を延ばすことが重要です。

「和の国日本」は昔から、人と和むこと、人と和することを大切にしてきました。
介護という狭いとらえかたではなく、人が人を支えあい、生き生きと暮らせる「なごみの場」を作ることが求められます。

活動の柱は
1 生涯学習活動
2 ひとりひとりに合わせた健康運動
3 健康な食の実践活動

生涯学習は コーラス、演劇、短歌、絵、歌、小唄などの文化活動。スポーツといっても足湯につかりながら湯ったり筋トレなど長く安全に楽しめるスポーツ活動を取り入れていきます。
講師は地域の生活者。高齢者の健康寿命を延ばし、人とふれあうことができる充実した人生を楽むことが目的です。

●知的障害者が人に貢献できる場として

メイグリーンでは障害がある人が、一流のパティシエの指導のもとに、少量ですがこころを込めた一品をお送りします。
知的障害者のクッキー作りの試みが開始されたのは2008年2月から。現在、12名の障害者がメイグリーンを利用しています。
ひとりひとりの障害にあわせ、じっくり取り組むのが基本方針。
そのため注文を50袋もらっても、できあがりまで一週間も要するような場合もあります。
ですが、せいいっぱい努力していいものをつくっていきたいと思っています。

知的障害者が地域で自立するためには人に喜ばれる役割があることが何よりも大切。たとえその金額は少なくても、感謝されて生きていけることは誇りです。

●障害児の親の学習の場として

障害があるこどもが成長するためにもっとも必要なのはしっかりと前をみすえて歩む親の存在。
親を支える活動は障害児福祉の基本中の基本。
メイグリーンでは日々の具体的な活動の中から、親どうしがさりげなく、明るく、きめ細かく、楽しく親どうしが支えあう場としていきたい。
そのために定期的に福祉や療育の専門家を招いたり、専門書を輪読したり、情報交換も行って行きたいと考えています。

●ボランティア活動の拠点として

無償で人々に貢献したり、自分で何かをつくって発表するような活動を求める人たちが増えています。
ボランティアというような献身的で犠牲的な立場ではなく、自分自身も学び、楽しみ、和みつつ、人の役に立つ。
コーラス、演劇、ピアノ・・・。
高齢者と知的障害者だけではなく、一般の人たちも学びあう。あるときは教師として、あるときは生徒として。
やりがいと生きがいのある充実した生活。そうした暮らしを求める人たちが増えています。

メイグリーンでは、新しいタイプのボランティアの活動の場を造っていきたいと考えています。
人と人が自然に支えあい、自然に学びあう。
そうした新しいタイプのボランティア活動の拠点として、メイグリーンは出発していきたいと考えています。