理事会の改正が進まない

名東福祉会はとても立派な学識経験者の人たちが理事を無給で勤めてくださっています。
それはそれでたいへんありがたいことですが、理事として十分に経営責任を果たしていただきたいとはとてもいえない状況です。

措置制度のもとでは長く法人本部の経費が認められず、理事に対する報酬を支弁することが認められていませんでした。
施設の運営について、行政機関が事細かく指導し、人件費も保障する時代においては法人に意志決定機関がなくてもさほど問題がなかったともいえます。

ところが今日のように障害者自立支援法に移行した時代になったとしたら、施設単位の経営では不十分です。
ケアホームを自前の資金で建設したり、ケアホーム用の建物を借りたりして生活支援を行う時代においては、法人の意志決定機関の機能と責任が増大します。
理事会が法人の執行機関として機能するためには理事会のあり方の改正が必要となります。

そのため、国は社会福祉法人の理事会の機能をたかめるため、これまで改正をなんども行ってきています。
1 平成12年の改正では理事の人数については一律に6名以上とされました。
2 また平成17年の改正で、評議員会を設置している法人にあっては、施設長等施設の職員である理事の理事総数に対する上限(1/3)が廃止されています。
この2つの改正からすでに2年が経過し執行機関として十分に理事会が変わるための要件はそろっています。

制度改革から2年も経過しているため、名東福祉会は障害者自立支援法時代にあわるべく法人理事定数の削減と施設長の理事昇格について愛知県に問い合わせてみました。
結果は理事の中に施設職員が1/3以上入ることは許されないという回答でした。
また理事定数についても、誰が減ったかが問題で、学識経験者や地域の代表だけが減少する理事定数の減少は認められないとのことでした。
つまり事実上、何も変えてはいけないということです。
国の方針とは異なった行政指導は果たして合法なのでしょうか。