今の日本の繁栄を築いてくれたのは高齢者の方です。私は日本を築いてくださった先人達の努力にも感謝し、先祖の墓参りにも行きますし、近くの神社にも参ります。
ただ、私たちの国の高齢者が高齢者医療費制度の問題で「高齢者に死ねというのか!」とシュプレヒコールを上げるのを見て、これまでの先人は国を築くためにそのような行動をとったのだろうかと考え込んでしまいます。
先人達は自らを犠牲にしてこの国の若い命を護るために戦ったのではないか、そうした千年を超えるの歴史の中で今の日本があるのではないかと思うのです。
一方で、厳しい金融情勢の中で、会社の資金繰りのためにある銀行に融資の相談に行けば、わずか数分の間に数組の高齢者のご夫婦が一人1000万円の札束を持ち、列をなして新規の口座を開設している光景に出くわします。もちろんそれが虎の子の財産を護るためのペイオフ対策であることはわかりますが・・・。
国会議員の1票の格差は最大5倍。地方に若い人が少なくなり、都市に若い人が集中していき若い人の一票の重みは薄れていきます。反面、地方の若い人が政治の不公平を是正するために選挙で投票しようにも、どうしても高齢者が有利な選挙結果になります。
日本の安心と安全のために未来を変えるには、高齢者福祉や高齢者医療に偏った資源配分を若い人たちの安心と安全と未来のために使うことなのではないでしょうか。
そうしたダイナミックな改革を行うことにより、高齢者の生活もまた高齢者の知恵が生かせる、生き生きとした暮らしになるのではないかと思うのです。