12月4日(月)~5日(火)、ホテル日航豊橋を会場にして、愛知県知的障害者福祉協会が主催で職員研究大会が行われました。
「良質で安定したサービス提供を目指して 自立支援法でどう変えてゆくのか」がテーマです。今回は本人の参加と保護者の参加が思わぬほど沢山ありました。
基調講演は福岡寿氏(北信圏域障害者生活支援センター所長)。テーマは「自立支援法を受け、再び地域生活支援を考える」。地元西駒郷から地域へ移行し、その後、どう対応したかについての話です。それは「ケアマネジメントの仕組みづくり」がポイントで、その中心は実際にはケア調整会議であったといいます。地域の様々な分野のプロが集まり、障害者のニーズにどのように対応するのかについてのアイディアを出し合い、実行する会議です。これからは「どうやって福祉分野以外の人たちと連携するのか」がポイントであることを示唆されました。その話の速さはまるで機関銃のようで、私のように老齢の身には聴き取るのもやっとでした。
川口弘福祉協会前会長(ホタルの郷施設長)からも特別講演がありました。内容は施設は今存亡の時。厳しい状態だが、職員がきっちりやってゆかないと障害者が困る。
1 可も無く不可もない職員になってほしくない。
2 サークル活動、なれあい活動はだめ。
3 施設長は何もやらないはだめ。
4 若い職員からどんどんアイディアを。
5 違った分野から福祉を見てほしい。
6 目標管理が重要。指針を示す。
7 変化を恐れず、自ら変わる。
8 常識を打ち破る。
9 人間を好きになり、コツコツと進める。
これまで福祉分野ではあまり紹介されなかったP.ドラッカーの経営理論を引用され、福祉経営もいよいよ一般企業以上の経営センスや企業理念が求められていることを痛感しました。でもそこは川口先生。「論より愛、考えるより行動を」と福祉の実践家らしく話を結ばれました。
私は第6分科会の家族の会に入りました。会場は100人程入っていてたいへん驚きました。会長の南氏から「自立支援法は自殺支援法。今後、政治を動かす請願書を提出したいのでみんなに入会してもらいたい。家族も困っているが施設も困っている」とのあいさつがありました。こうした時代にはどうしても言葉が過激になりますが、政策が大きく変わるときには行政も施設も家族との十分な話し合いが必要であることを強く思いました。
利用者の兄弟といっても私と同年代の方もたくさんいらっしゃいます。愛知県の障害者福祉も50年以上の歴史を刻んでいますから、当時の利用者の親はもうとっくにいなくなり、兄弟の世代も高齢化が進んでいることがわかります。私たち名東福祉会も設立から30年近くになり、いよいよ家族会の世代交代についても考えていかねばならないと思いました。