レジデンス日進は開所からもうじき3年を経過します。
3年たって、利用者をあたたかく包んできた桐でできた廊下や、手作りの木の椅子はいろいろなところに傷がつきました。
利用者がパニックを起こすからと言い切ってしまえばそれまでですが、これまで職員たちは「問題行動」が起きないような工夫をいろいろとしてきました。
どんなささいなことでもできるだけ「ヒヤリハット」で報告しあい、利用者が他の利用者をつきとばしたりすると、事故報告を詳細に記録しあってきました。職員たちは反省しあい、少しでもよい状態にすべく、気持ちをひとつにしてがんばってきました。
建物が良ければよいほど、いろいろ気を使わなければなりません。立派な日本家屋ほど見えないところで大変です。
レジデンス日進には毎日見学者の方がいらっしゃいます。みなさんは桐の廊下、桐の壁、珪藻土などに驚かれます。
ほとんどの人が掃除はどなたがやっているのですか?と聞かれます。掃除機は? ガラスふきは? 雑巾がけは・・・
毎日のように掃除に来て下さる後藤さんとボランティアさんや、屋上の花の手入れをしてくれるお母さんたち、月1回の掃除に来て下さる若いお母さんたち。家族会や家族会役員の跡に掃除をしていってくださる家族会の人々。みんな善意で利用者さんたちの生活は成り立っているのですよと話してきました。
そうしたら、何と、月一度でもよければ掃除をやらせて下さいと一般の方からボランティアの申し込みがありました。私はとても嬉しいです。
そして思い出しました。
「人が建物を創る。完成した後は建物が人を創る」チャーチル。
「上質なおもてなしとは最高の施設・料理・サービス」ホテルオークラのベストACS。さぽーとNo595より。