風邪をこじらせてちっともよくなりません。暑いのか寒いのかすらわからず、咳ばかりがでます。
久しぶりに昔の母親仲間がレジデンス日進に尋ねてきてくれました。
「私たちは明日もわからない。自分のこどもを残してあの世へ行く。せめてここへきて楽しく暮らすのだというケアホームをこの眼で見たい。それから死んでいきたい。」
私たちが寄って話をすると、どうしてもこどもの将来のことになってしまいます。
今は美味しいものを食べたいとか、どこへ旅行を行きたいとか、いい服を着たいとかそういう望みは年とともになくなってしまいました。
「そうねえ。ケアホームがあれば安心できるわねえ。」と私。
「親なき後、年金が入ってくるのでそれでケアホームの生活費は払ってゆけると思うけど、今ある貯金は誰に預けたらいい? 加藤さんに預けるからこどものために使うって一筆書いてちょうだいよ。」
顔は笑っているが真剣だ。
「私は他の人に比べると、一番最初にあの世に行く身。そんな証文何の役にも立ちませんよ。」
「ケアホームはいつできるの?」
「障害者自立支援法で今は施設をやってけるかどうかの瀬戸際。もうてんやわんや。でも、だんだん落ち着いてきて今、ケアホームの準備に入っているから、もうちょっと待ってね。」
なんだか寂しい話を繰り返すばかりでした。
それより、いつまでも若く健康で暮らすことを心がけましょうといったら、
「親ひとり子一人がいっしょに楽しく暮らせるホームを作ってください。」といいます。
考えましょう。集まって、生きがいが出てきて、ちょっぴり世のため人のためになって楽しい毎日が送れるように。
今度、レジデンス日進に来られる日まで、きっと見つけますよとお約束しました。