子どもたちの夏休みが始まりました。各所で多彩な催しが行われています。
なかでもキャンプは子どもたちに人気の高いプログラムであり、学びの場であると思います。
長男が半身マヒの障害児となった3歳のときから、私はいろいろな親子体験に挑戦することに努めました。
あるとき、朝日キャンプが行われることになり、私が所属していた麦の会(重度心身障害児の親の会)からも3組の親子が参加することになりました。
キャンプ地は犬山市。日本ライン下りで有名な木曽川のほとり、桃太郎伝説ゆかりの地です。キャンプ名も「桃太郎キャンプ」と名付けられました。
私はちょうど3人目の子どもができたころで、大きなおなかを抱えて参加しました。
私の長男は多動で少しもじっとしていてくれません。油断するとすぐに川に向かって韋駄天走りをします。半身マヒなのに速いのです。
そこで学生さんがついてくれることになりました。てんやわんやのキャンプでしたが、得るものがたくさんあったキャンプでした。
キャンプは楽しくて、人の心のつながりも深めます。
日中、思う存分走り回った長男はざら板に毛布一枚のベッドでぐっすりと寝ました。
このときいっしょのテントで寝た3組の親子はあとあとまでいろいろ助けあって長い年月おつきあいすることができました。
以来、あさみどりの会が主催する南山大学学生のキャンプだとか、中日新聞社会事業団の中日キャンプなど、主催者、共催者としてたくさん関わらせていただきましたが
なんといっても最初に参加したキャンプは忘れられません。
長男は今はもう56歳。初老です。このときおなかにいた長女も48歳。主婦として平和な毎日を送っています。
思えば長い道のりもあっと思う間に過ぎました。これからは若い世代に希望を託そうと思います。